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1289回目のひとりごと
イルカ記念日
今からもう10年以上前の話なんですが、

越前の民宿坂本にお父さん(おばちゃんの旦那さんね)がご健在の頃から坂本を利用しているのですが、お父さんにも本当よくしてもらったんです。
三味線の名手で、良く浜まで三味線の音が聞こえてきました

ダイビングを終えて挨拶に行くと
「あがってあがって、これ食べてけ」
「ビールも出して」
なんて振舞ってもらったり、
帰りに魚をもらったり、
良く私の肩をたたいて
「この浜(米ノ)でなんかやってくれよー」
と常々言われていました

ある冬のこと、たまたま越前にドライブに行って坂本に立ち寄ると、いつも元気なおばちゃんが沈みこんだ声で
「お父さんがなくなった」って・・・・・・・・
私はその場に立ちすくしてしまいました
その晩は涙が止まらなくて、眠り込むまで泣いていたような気がします
だから、坂本とアミューズは運命共同体なんです

忘れもしないその年の2月19日、珍しく越前の海が凪いで湖のようになったんです。天気も良くて2月にしたらかなり暖かくて、
冬の越前に潜れることは珍しいので、早速ファンダイブに行きました。
私がガイドで先頭を行っていて30分くらいたった頃、ちょうどいつもの砂地あたりで、急に目の前を巨大な物体が横切ったのです。

最初私は「象」???
いやいやそんなことはないんですけど、体の質感がそんな感じだったんです
振り返ってみるとなんとイ・ル・カ
透明度が良かったので、すぐにイルカのシルエットだとわかりました
もうわれわれは大興奮
するとそのイルカはもう一度われわれの前を横切ってくれたんです
手も届きそうな位置まで近寄ってくれて・・・
思わず手に持っていたカメラで写したのですが、クローズアップレンズをつけていたので、写真全体がボディだったんです(笑)

越前では伝説になっていて、
イルカはダイビングの呼吸音が嫌いだといわれているので
ダイビングをしていて水中で偶然イルカにあったのはわれわれしかいないんです。

今でも私は、坂本のお父さんがイルカになって逢いに来てくれたんだと思っています。
「これからも頼むぞ」って言っていたような気がします
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