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ダイビングスクール最大の疑問 |
良く聞かれる話ですが、あまりWEB上で詳しく説明しているところがないので特集してみました。 |
@指導団体による違い ダイビングのCカード(一般的にはライセンスとも呼ばれていますが)を発行するのは国ではなく、指導団体と呼ばれる民間団体なのです。各指導団体が独自の指導理論でカリキュラムを組み立て、そのカリキュラムにしたがって、各指導団体が認めたインストラクターが講習をし、認定手続きをすることによって指導団体がCカードを発行します。ですから、カリキュラムや教材などの違いにより、料金が違うことが考えられます。特に教材やカリキュラムに関してもっとも先進的なのがPADIでしょう。世界の60〜70%の人がPADIのCカードを持っています。つまりPADIのCカードは世界津々浦々どこへ行っても通用するということです。 APADIのスクールでも料金が違いますが・・・ 通常同じものを買う場合、当然安いほうが良いと思いますよね。PADIのCカードが取得できるという一見同じものを買うように見えますが、ここに大きな落とし穴があります。 「PADIは世界規準 PADIのお店なら世界中どこで受けても同じクオリティの講習を受けられます」といってるPADIですが、(コースディレクターがこんなこと書くとPADIに怒られちゃうかもしれないけど) 「PADIのお店なら世界中どこで受けても同じとは言えない」のです。つまり、もともと同じ商品ではないのだから料金が違って当たり前なんです。お店やインストラクターにより講習のクオリティにばらつきがありますし、Cカードを取ったけど怖くて潜れないって洒落になりませんよね。 Bどのように違うの? ダイビングスクールの中には2日間で取れるとか3日間で取れると宣伝している店もありますが、たとえば3日間のスケジュールを考えてみると、海洋ダイブ(実際の海で潜る)は必ず2日間で4回潜らなくてはいけませんから、学科とプールを1日でこなさなくてはいけないことになります。もちろん海洋ダイブの日に学科やプールを入れ込むことはできますが、いずれにしてもかなりつめつめのスケジュールになるでしょう。そうだとすると2日間で取れるという店はどうやってコースをやっているのでしょう???? PADIにはいろいろな達成しなくてはいけない条件を決めています。(プールの主なテーマ、知識開発の主なテーマ、海洋ダイブの主なテーマ)詳しく見てもらうとわかると思いますが、特にプール講習は半日程度で修了できるカリキュラムではないと思います。ただ、中には体験ダイビングを何回もしたことがあり、理解力があってセンスがある人なら3日間で終わることができる人もいると思います。それが規制を受けない理由なのです。90%の人ができなくても10%の人はできるかもしれない。だからそのコースそのものが間違いとはいえないんです。しかし、短い時間を宣伝しているところはまるですべての人が短い時間で終わるような表現をしているところが大きな問題なのです。PADIは時間主義ではなく達成主義なのですから。本来はすべての人が何日間で終わるという確約はできないのが普通なのです。 Cもっと具体的に説明すると 3日間で満足に修了できる人が10%いる傍ら、できない90%の人も3日間で修了させるからくりとは・・・ プール講習を例に挙げてみると、プール講習にはいろいろな達成条件がありますが、それらが1回できれば良いのではなく、どんな状況でもできるようにさせてあげる必要があります。それをPADI用語では「マスタリー」と言うのですが、完全にマスターさせるということなんです。たとえばマスクに水が入ったときにそれを排出する方法(マスククリア)を習得するとき、最初の1回目は何がなんだかわからないままできてしまう場合があります。でもそれはマスタリーではありませんから、自分でコツをつかんでもらう必要があります。でも短縮された講習ではどんどん先にすすまなければ時間がありませんから、とにかく1回できただけでもOKを出してしまうのです。 PADIはQMセクションと言ってインストラクションを監視するシステムが、業界の中では唯一あるのですが、それも、たとえばマスククリアをやったかやらなかったかという監視だけで、できるようになったかどうか(マスタリー)は監視していないために抜け穴がたくさんあるのです。 それと、スクール料金を安くした場合は、多くの方がどんどん修了して行ってもらわないといけないという事情があります。つまり数の論理ですね。物品販売には数の論理が通用しても、ダイビングスクールという目に見えないサービスに数の論理は当てはめた場合は間違いなくサービスの低下になります。ですから同じCカードを受け取った場合でも同じ実力が付いたとはいえないのです。すでにCカードを取得した人なら良くわかると思います。地域最安値を宣伝するショップはそういう店である場合が多いかもしれませんね。自分の店で適正にいくらかかるかではなく、他の店がいくらかでそれより安い値段を決めているのですから、値段にあわせてそれなりの講習をとあわせるわけですから。 Dではアミューズではどうしているかというと アミューズで最短期間で修了するには4日間かかります。それは、プール講習を2回に分けているからなのです。海洋ダイブが2日です。平日の講習は夜10時までしていますので、お勤め帰りに学科やプールを受けられる場合は7日間かかります。アミューズが考えるプール講習で集中できる時間は3時間が限度と考えますので、それを2回することにより前回の結果を踏まえて次のプールに臨むことができ、わけわからないまますすむことがありません。また、人それぞれすすみ方に差がありますから、もしうまくいかないとか納得できないところがあれば何回プールに入ってもらってもかまいません(3回目からは追加料金が必要ですが) つまり、プールですべての不安を取り除いてから海にいけるわけです。 1回に3時間というのも温水プールでのことであって、海ですべてを修了させる場合は水温が低かったり、透明度が波やうねりの水の動きがあったりして、集中できる時間はもっと短いはずです。他のプールを借りているとすれば時間がかかればそれだけ経費がかかりますので、何回も追加料金なしで使うわけにはいきません。アミューズが自社プールを店内に作ったのは時間に縛られず自由にプール講習ができるようにするためです。 Eどうせなら海外のきれいな海でCカードを取得したい 海外のダイビングはとても魅力的ですし、ダイビングもイメージしやすいですよね。しかし、Cカードを取得するということに限ってはどうでしょう。海外ツアー中に取得しようという場合、たいていは出発日と帰国日を決めた上で申し込むことが多いでしょう。その場合、うまくできなかったことがあったり、日程中に風邪をひいてしまった場合など、日程変更をすることはほとんどできませんよね。そこで、できなかったとしても認定してくれたインストラクターは親切ではないんですよ。できなかった場合もう一度来ることを勧めたり、日本の提携先を勧めたりするインストラクターなら信頼できるでしょう。どうしても日程が限られている中で取得するのはリスクがあります。どうせ行くなら日本できちんと取ってから海外に行けばもっと楽しいポイントに連れて行ってもらえますよ。 FもうすでにCカードを持っているけど、心配で潜れないという方 アミューズは会員制度をとっていませんので、アミューズ以外でCカードを取得した人もたくさん訪れています。ブランクが空いた方にはプールでのリフレッシュコースもありますし、取得したショップが合わないという理由でアミューズにこられる方もたくさん居られます。アミューズのお客様も内輪で盛り上がるだけでなく、新しい人をやさしく受け入れてくれる方ばかりです。最初どこで受けたかはあなたの責任ではありません。是非一度アミューズに来店してみませんか?スタッフと話してみて合うなと思ったらツアーやステップアップコースに参加してみてください。 |
上記の文章はアミューズマリンクラブ代表、PADIコースディレクターNo.804236 森山知明が責任を持って書いた文章です。事実と違うなどの苦情がありましたら、氏名、PADIナンバー等を必ず記入の上、このメールアドレスにお送りください。 また、賛同いただけるショップさんやインストラクターの方からメールをいただけると励みになります。正直にきちんと潜れるダイバーを育成するダイビングショップが増えることを願っています、 |